東雲赴く藤の園にて

覚書やら考察やら日常やら。

11/1~11/3YAJIKITA覚書

行って参りましたYAJIKITA!!

オールコメディ作品は初めてだったのでちょっと心配もしてたんですが、

そんな心配はなんのその、毎回変わるアプローチにお腹抱えて笑って楽しめました。

金土日と日を追うごとに笑いすぎて声が低くなっていってたぐらいには…。

というわけで忘れないうちに覚書。自分用なのでしっちゃかめっちゃかです。思い出したらまた追記していくかも。

円盤欲しいけどあれは生かつ毎度変わるアプローチで新鮮味を保つからこそ面白いものでもあるもんなー。

 

11月1日金曜。配役はトウザ弥次さん、サンスケ喜多さん、護摩の灰・腹痛主人・人足ダエさん、新人護摩の灰・医者トラスケさん、暗闘主人・おシカさん・新人人足座長。チョイ見せでトウザさんのダンス見られてめちゃ嬉しかった。

ええじゃないか大好き。超好き。逃げるぞ!追うぞ!から始まってフォーメーションになってくの上手すぎません!?最後の「え~じゃないかええじゃない「か!」」で襖から五人顔出すとこ好き。写真撮って待ち受けにしたい。

暗闘。「弁天参りといこうかええ」にBENTENロスをくすぐられる。新人護摩の灰ヘタレアホすぎて可愛い…。

喜多さんの無茶ぶり伯爵シリーズにちゃんと応えてくれるトウザ弥次さんめっちゃ優しい。暗闘では暗闇伯爵、川越人足ではカッパ伯爵、あともう一個どこだったか忘れたけどカメレオン伯爵。

新人がゲラゲラポーに一発芸やれって言われるとこのサザエの滑り台がなんかめちゃくちゃツボってしまった。トラスケさんのギャグセンスがツボ。

腹痛。腹痛は金曜が一番面白かった…。トウザさんと山屋めっちゃバランス取れてる。そして医者ヤバい。「はい医者医者~~!!」ツボりすぎて辛い。座長のおシカさんがいろんな意味でヤバすぎるし、そこに振り回されすぎないトウザさんの力量もすごい。お嫁サンバめっちゃがっつり歌って踊るし、弥次さんに殴られてもびくともしないし、なんだあのパワフル婆…。芝居の上手い人がお笑い役をガチでやると本当に面白い…。

あとこれはあんまり大きな声では言えないけど布団被って苦しむ弥次さん正直めっちゃ色っぽかった…布団から出る手とか反らした顔と首のラインとかこめかみに浮いた血管とかetc

オルゴールっぽい音楽と共に布団ごと回るとこめっちゃ好き。めっちゃ笑った。

突然始まる闘牛好きすぎるんですけどどうしましょう。3日とも三者三様に踊り上手いし…なんなの…。あとサンスケさんのカスタネットがプロ。なんであんな上手いんでしょうか。梯子のぼって助走つけてる座長おシカさん怖すぎる。

川越人足。ダエさんの陽水妙に似ててめっちゃ笑ってしまった。新人座長、束ねた髪を水泳帽に入れてるシルエットが女子…。お役人、トウザさん足長過ぎて袴めっちゃつんつるてんだった。脚が長い。

夢。こんな形で口上が聴けるなんて…!!!!登場シーン、弥次さんは振り返らない。後ろ向いて待機してるとこ、「わあトウザさん脚長い」ってなった。捕り方に飽きてわちゃわちゃし出す喜多さん可愛い~~、と思ったら啖呵切るとこめちゃくちゃかっこいいじゃんあんなのずるい。しかもそこで弥次さんが助けに入って「お前の啖呵も夢みてえにかっこよかったぜ」ってお互いに褒め合うのが良い。弥次喜多は良いコンビです。

上裸だいぶ混乱したけど、新しくできたパネルの使い方が面白い。ガンマン弥次さん、ハットとマントに二丁拳銃がかっこいい~!!!

「夢だけど!」「夢じゃ無かった!」可愛い。あれってトトロ…?

んで最後にもっかい冒頭と同じ流れでええじゃないか入るのが良い!四本の短編集だからこそ、最初と最後に同じ展開を持ってくることで最初と最後のメリハリがついてていいなーと思いました。

11月2日土曜。配役はサンザ弥次さん、サンキュー喜多さん、護摩の灰・腹痛主人・人足トラスケさん、新人護摩の灰・医者サンスケさん、暗闘主人・おシカさん・新人人足タロウくん。

暗闘、座長弥次さん暗闇の手探りめっちゃ客席に乗り出してくる。なんなら夜の部は風しっかり感じるぐらい我々の頭上で腕ぶんぶんしてた。

護摩の灰たちの「北」「南」のやりとりが面白い。

先輩「そうだな北と…え~~…南だ」

新人「へい、わかりやした!」

先輩「北」

新人「え~~…南」

先輩「……??北」

新人「え~~…南」

先輩「ちょちょちょっと待て、余計なのがついてんなそれは省いていいんだよ」

新人「は、ハイッすいやせん!」

先輩「よしじゃあもう一回行くぞ、北」

新人「え~~…」

先輩「そっち省くんじゃねえよ前半だよ!!なんでわかんねえんだ北とみ・な・み(足ダンダン)だよ!北!」

新人「み・な・み!(足ダンダン)」

かみ合ってなさ過ぎて笑う。テンポもいいし、新人サンスケさんめっちゃビクビクしてるわりにこういうことするから余計に笑ってしまう。

腹痛。タロウくん最高です。お嫁サンバ、手拍子が困惑する謎のリズム。「この曲大好きで何度も聞いてるんじゃ」「何度も聞いててそれなの!?」

医者がMVPです。出てきた瞬間笑いすぎてオオムコウ叫べなかった。新喜劇だよあれ。しげじいだった。もうすんごい手ガクガクしてるしすんごいおじいちゃん。話聞いてない感じとか食い気味にしゃべったり自分のペース一切崩さない感じがリアルにおじいちゃんで、サンスケさんの演技ほんっとに凄いなと思います。2日と3日で計4公演やってらっしゃいましたが、大筋は同じながら毎回アプローチを少しずつ変えてきていて毎回笑い転げました。すごいなあ。「ワシユーモアあるじゃろ!?!?」やらもうひたすらパンチも押しも強くて、あのサンキューさんが振り回されてました。(サンスケさん曰く、サンキューさんは何やっても面白くしてくれるって約束だから、だそうです)

闘牛、リズムにあわせて髪なでつけるおシカさん面白い…。

 川越人足。サンキュー喜多さんの「私はここで転んでしまった」がめっちゃ好きで毎回笑ってしまう。人足トラスケさん腕が綺麗~~!!細い細いと言われてらっしゃいますが、筋肉のついた白くて綺麗な腕でした。水の深さ測るのに突っ張り棒使ってたんだけど、詐欺るために伸ばしてる部分くるくる回して縮めるのがめっちゃ地味な作業で笑った。喜多さんにも突っ込まれてた。

新人、水泳帽を鼻まで被ってるのずるい!wそして海の声歌いながら出てくるんだけど、「う~み~の~こ~え~が~き~き~~た~くて~ フフフーンフフフー」でめっちゃ中途半端なところで終わる。ずるい。ずっと爽やかスマイル浮かべてるのも余計にシュールで面白過ぎる。

短い刀バレたとこ、サンザ弥次さん、斬りかかってみたり、自分にブスー、うわー、ってやってみたりめっちゃ面白かったしトラスケさん笑っちゃってた。可愛い。

夢。サンザ弥次さん、白浪のとこ振り向いてにやっと笑う。かっこいい…。そしてこの日はトラスケさんが日本駄衛門の口上で…!!トラスケさんの本ダと赤星が見たい願望を抱え続けてるのでウワーーー!!ってなりました。

暇してる捕り方喜多さん、変なおじさん踊り出すの面白過ぎる。

胴長短足マンめっちゃ笑ってごめんなさい。でもめっちゃ面白かった。胴長短足キック…w

サンザ弥次さんはマントではなくストール。そして口笛吹きながら登場。かっこいい。

 

11月3日日曜。配役はダエ弥次さん、サンキュー喜多さん、護摩の灰・人足座長、新人護摩の灰・医者サンスケさん、おシカさん・新人人足タロウくん。

念願の不仲弥次喜多最高でございました。すぐお互いのこと嫌い嫌い言うけどなんやかんや息ぴったりで、不仲だからこその遠慮のなさが逆にいいコンビ感を醸し出してる。

冒頭追いかけられるとこ、ドライブしてたんですよね…。「なんでドライブ中に来るんだよ!」って言ってたかと思うんですが、二人でドライブとか仲良しじゃん…。夜の部一番最後のハケ際、ダエさんめっちゃクラクションならして煽ってたのも含めておもろい。

暗闘。護摩の灰座長、動きが完全にスパイダーマンで音が無い。すごい。

腹痛。ダエ弥次さんのお腹痛い時の動きリアルだった。ガチでお腹痛い時って表情固まるよね…。夜の部の医者は死んだ妻がユーモアある人が好きって言うからユーモアを身につけたらしい。「ワシ女で変わる男なんじゃ」「男は一本筋通して下さい」、頭の回転の速い二人のやりとりは本当に面白い。あと夜は一旦襖しめたあともっかい入ってきて「やっぱ楽しいからもうちょっといたいんじゃ」「第二の嫁さん探そうかのー」ってもうやりたい放題で、さすがの喜多さんも「変な医者」呼ばわりしてました。医者すごすぎ。

闘牛のとこのダンスがかっこいい、ダエさんめちゃくちゃかっこいいな…?ってなってた。

川越人足。座長、まさかの腹掛けオンリー。背中が眩しい。水位の測り方が風呂に入るおじいちゃんだった。

夢。白浪のダエ弥次さん、振り返ってちょっと笑って「しー」って人差し指を口に…!!!あれはずるいですかっこよすぎます。

巨大化弥次さん、殴った後の白目は笑う。ずるい。そしてガンマン、歯笛…!!すごい。どうやってるんだろう。ダエ親分の二丁十手回すの好きなので拳銃でもやってくれて嬉しかった~~!!かっこよかったです。

夜の部の悪の親玉は「思ってたより脚が長い~~!!!」ってハケてってたんですが、その後の喜多さんずっと脚の長さ強調するキメポーズしてて可愛かった。サンキューさんほんとキュート。

 

下ネタあんまり得意じゃないのでどうかなと思ってたんですが、下ネタに気まずくなる前に面白さが先に来ててめっちゃ面白かったです。笑いは新鮮味が命だけど、三日間それぞれにアプローチを変えてきていて何度見ても面白かったのがすごい。毎公演お腹抱えて笑いました。千秋楽も楽しみだなー!!

斉天大戦覚書

去る8月30日、22回目の誕生日に、観て参りました。

「極上ナゴヤ歌舞伎 斉天大戦ー天上天下唯我独猿編ー」。

たまたま家族旅行で行った明治村でたまたま神対応された漱石先生の中の人がたまたまナゴヤ座に加入していてたまたまナゴヤ座に落ちていた友人がいてたまたま斉天大戦初日が私の誕生日だった、なんていう幾重にも重なった縁と運命に導かれて一週間前に決めた弾丸日帰り観劇旅。私はとんでもなく深い場所に足を踏み込んでしまってもう引き返せないのかもしれないとじわじわ実感しています。具体的に言うと今月末一泊二日で本拠地行きが決定しました。

そんなレベルで即落ちした舞台の感想、残さぬ訳にはいかないだろうと久々に筆を取る(キイを叩く)次第です。

 

二時過ぎに名古屋に着き、ひとまずチケット引き換えようと思って劇場行ったら中にサンザ殿が見えて動揺したり名古屋飯堪能したり待機列でお話していた方に奈良から来たことに驚かれたりしつつ劇場入り。まさかの自由席でどうしようかと悩んだもののどうせなら最前で、と上手側の最前、そして俳優オタクの性で通路横の席を選びました。(ここ伏線です)

パンフを購入し、ガシャを回し(ちゃっかりジューローさんの当たりを引き)……みつやにラインでひたすら助けを求めつつ席に着いて待っていると、「ちゃかちゃんりんちゃんりんでんでん♪」という声と共に2人組が登場。

 

まさかの トラザさん

 

斉天までにいろいろ漁っている中で「トラザさんは絶対にヤバい」と思っていたところ、まさかの前説に登場。なんかめちゃくちゃ可愛いし。おひねりシャワーにテンション上がってたりおひねり多すぎて集めきれなくてはよせえってせっつかれてたり、ひたすら可愛くて(近い…かわいい…近い…)となっていたら、まさかまさかの、ここで伏線回収。真横を走り抜けちょっと後ろで止まるトラザさん。振り返ればそこにいる。かわいい。通路席を選んだことがここで効いてくるとは…。しかもあとあと聞いてみればこのときのトウザさんトラザさんの組み合わせの忠信利平はどうやら珍しいものだったらしいじゃないですか。私の初めての生ナゴヤ座、のっけから特殊…。前説のかわいい利平と本編のかっこいい二郎神、とんでもないギャップを見てしまったことでより深く沈むことになっているようないないような。

 

さて本編の感想ですが。とりあえず最前を選んで良かったなと思います。円形劇場で舞台が低いこともあってド迫力。あんな至近距離であの熱量のお芝居浴びて、好きにならないわけがない…。笑って泣いて、本当に面白い、素敵な物語でした。

ここからは文章化してるとキリがないので箇条書きで。時系列もバラバラかも知れないし多分記憶が混濁してるとこもある。また思いついたら加筆するかも?

 

・これは本編の感想ではないんですが、まんまとオヒネリガシャの楽しさを知ってしまったオタクです。オヒネリ投げるの楽しい。まんまと幕間休憩の時追加で回しました。ジューローさんトラザさんサンザ殿のサイン入りフォトカ引けたのは確実に誕生日の運補正。 

・サンキューさんすごい。絶対面白い。笑いって人によって引っかかる部分が全然違ったりするし、「ちゃんと笑いを取る」って実はかなり難しい。でもサンキューさんはずっと三枚目キャラで通してて出番も結構多いのに、出てくる度に笑える。で、またその笑いが全く内輪受けとかじゃないのもすごい。誰が見ても面白い。笑いの要素が独立してるんじゃなくてちゃんとお芝居の中に組み込まれててちゃんと面白い、そのバランス感覚がすごい。この時点で、(この人たち、凄い人たちだ)と実際に体感して確信しました。

・私の頭の中にある西遊記は峰倉先生の「最遊記」がベースなので、ちょっと情けない三蔵、新鮮でめちゃくちゃ可愛かった…サンスケさん、笑顔が素敵。可愛い。

・「縁」と「運」……オンマニパドメーフン……こんな伏線……

・二郎神と天帝出てくると神々しさがすごい。白い。マント捌きが美しい…さすがに殺陣の時は外してたけど、最初は二郎神耳飾りつけてたので無事死亡しました(長髪・銀白髪・耳飾り・切れ長の目・角のない鼻にかかるような柔らかい声が私の五大抗えない要素です)

ダエモンさんめっちゃいい声…!

牛魔王、すごく良かった。ただの悪役では終わらせない。牛魔王の復讐心の中に、怒りや悲しみ、悲痛なものが垣間見えるからこそ辛い。牛魔王となり、すっかり汚れ草臥れても、形見の羽衣は手放さなかったのが切ないし、最後のシーンの台詞、「牛魔王」ではなく「牽牛」だった頃の声と顔に戻っていて泣いた…。牛魔王見てダエモンさんに惹かれない人はいないんじゃないかって思うくらい、本当に良いキャラクターだったと思う。

・悟空は南天をお人好しだと言ったけど、悟空も相当なお人好しなんだよね。それを利用されてしまう…

・金角銀角、ニコイチ感可愛い。

・ひょうたんに吸い込まれたい混世魔王のとこ笑わん人いる??あの「アーーーーーー」何回聞いても笑えると思う。面白すぎる。

・魔家怖い。めっちゃ怖い。ゆらりと客席を見やる紅、甲高い声で笑う海が目の前に居たのでめちゃくちゃ怖かった…サンエーさん、人ならざる者似合いすぎじゃないですか?

・悟空の怒りが増していく様が凄まじくて、空気すら震えるようで びりびりした…

・玉帝様と二郎神の立ち回りが美しい。動きに無駄がなく流れる水のようで、圧倒的に強い、と感じさせる…

・玉帝様、あの悟空相手にさらっと背後を取る。マントを翻してさっと背後取った一連の動き、非常に美しかった

・一対四で余裕な二郎神、あまりにも強い。最初危ないのかと思いきや、「一人崩せばあとはたやすい」とあしらってしまうの……二郎神に心奪われた身としては強いかっこいい…と思ったんだけど、魔家側を想ってみると、四百年という気の狂いそうな長い時間鏡に封じ込められ、その長い時の中抱き続け膨らんだ二郎神への憎しみがあったはずで。でもその四百年間の思いは、あんなにもあっさりと切り捨てられてしまった…

・「魔家四兄弟だったか」「魔家四将です」のくだりと、悟空との対決を「楽しい」と言う玉帝から、ああこの主従、自由な主と苦労人従者だ…とひらめいてしまい 私は…(苦労人常識人好き)

・アクションがすごい パルクール?飛ぶし回るしとにかく派手で見てて楽しい。

・小猿たちの袋叩きめちゃくちゃ笑ったしちびっこたちもアクロバティックで驚いた。

・捲天シンメかっこかわいい。トラスケさん長髪似合いすぎじゃないですか…??

・地上に落ちる捲天、ほぼ事故なのかわいそかわいい。二人で可愛いポーズ取りながら落ちてったよね……

八戒のお腹撫でさせて欲しい……ジューローさんも度々撫で回してたの、その仕草が超キュートで……

・どこのシーンだったか詳しく覚えてないんだけど上手側の出口から二郎神がハケた時があって、まっすぐに前を見据えて足音響かせ去る二郎神が強く印象に残ってる…

・三味線の生演奏、かっこよすぎる

・白龍に変化した玉帝VS悟空のシーンがかっこよくて!!尾に巻き取られ浮いてるとことかすっっごかった……

・ナタ、ローラーシューズがぴかぴかしてたりしゃべり方が小生意気だったり憎めない可愛さ!捲天普段からこうやって振り回されてんだろうな~~と思ったり。

・髪ほどいてからの悟空、動きが前より猿っぽくなった気がして…激情と本能のまま暴れ狂う様子が辛かった。このあたりから殺陣激しすぎて最後の方殿のマイクが後ろに回ってしまってたんだけど、幸か不幸かそれによって終盤の身を裂くような懺悔と後悔の叫びがほぼ生声だったのが痛いぐらいに体中に響くようで、しばらくその衝撃が抜けなかった。

・オンマニパドメーフン、何度も叫びながら、「化物退治なんだろう、効けよ!!!」という台詞の悲痛なことよ…

・ED ここで ED!!!!!!あんなの泣いてしまうじゃん……

・500年待つ、という決意。あの出会いが、ほんの短い交わりが、途方もなく長い時を一人きりで待つ決断をさせるほどに、悟空に影響を及ぼしていたということ。それに思い至る時、南天のあの笑顔が頭に浮かぶんです。

お人好しで、へなちょこで、どうしようもなく非力な人間。でもきっと悟空にとっては太陽なんだろうなあ。

 

最後の方はもうぼろぼろに泣いてて、劇場出てからも熱に浮かされたようにふわふわしてるしでもお腹の底は燃えるように熱くて、とにかくひたすらに今日来られたことを、一人でも乗り込む決断をしたことを、心の底から良かったと思いました。

縁があるから円頓寺、これも何かのご縁かな。

まさに縁に導かれてナゴヤ座と出会った私。そのご縁に感謝しつつ、自分の意志で、もっと強いご縁にしていきたいと思ってしまった、その結果が「今月末は泊まりで名古屋に行っちゃうぜ」な訳ですが。

そんな自分をああチョロいオタクだなぁと思いながらも、あの日の感動を思い出しては「だってご縁と運命だもの」と開き直って、月末を心待ちにしているのでした。

 

もし読んでくださった方がいらっしゃいましたら、自分用の覚書、感想の吐露なので読みにくいわポエミーだわで非常にお恥ずかしいのですが、ここまで読んでくださりありがとうございました。

4thライブをきっかけに担当が増えた話

後々読み返したら面白そうだなと思ったので記事にします。

タイトル通り、4thライブをきっかけに担当が増えました。

 

忘れもしない2018年2月18日、ドラスタPの友人がよく口にしていた「ムンナイ」が何なのか気になって調べたのが運の尽き、あれよあれよという間に彼らに魅了されプロデューサーを名乗るようになってから一年と少し。

私の担当アイドルはアイマス界最年長の男・硲道夫です。S.E.M P硲担当を名乗っています。情熱あふれる彼に惹かれた経緯をはまった当時記事にしようとしたらしい下書きが残ってました。そのうちちゃんと書きたいです。

担当とは別に、雨彦・漣・春名・都築さんのファンでもあり、憧れの人として翔真さんを仰いでいたりもします。ファンでも担当でもない翔真さんについてもいつか考えを文章にしてみたいですね。そうです、思考を文章として吐き出して整理するのが好きなんです。後で読み返すと「このときはこう考えてたんだなあ」って分かって面白いしね。

ちょっと話が逸れました。担当が増えた話です。

誰かというと、何を隠そう、ファン枠に入っているはずの牙崎漣くんです。

ファンのつもりでした。ずっと。いや、実際にファンでした。「担当アイドル」では間違いなくなかった。

 

これには私の面倒な役割RP完遂意識が関わって来ます。思えば幼少期からなりきりごっこ遊びが大好きだったのですが、成人した今でも私はごっこ遊びに真剣すぎるようです。長いし本当にめんどくさいんですが、そこをすっとばしてしまうと何も説明が出来ないので、とりあえずそこから触れようと思います。

私にとって、「プロデューサー」と「ファン」は明確に分かれています。

「ファン」は、アイドルの輝きを「客」として享受する側。そこにある感情は、純粋な「好き」であるとか、「応援したい」「もっと見ていたい」「追いかけたい、ついていきたい」という気持ちです。ファンはアイドルに対して責任を負う立場ではないので、恋心を抱くもよし、純粋に推すもよし、対アイドルの姿勢における幅を広く考えています。「ファンである私」は、彼らアイドルの輝きが生まれる過程に携わる人ではなく、従って受け取り方も自由であると思うからです。

一方「プロデューサー」は、アイドルをプロデュースする側の人間。つまりアイドルの輝きを生む、彼らが輝く場所を用意し、原石である彼らを磨き輝かせる側です。「プロデューサーである私」は、どうすれば彼らがもっと輝けるのだろうと考え、ステージに向かう彼らの背中を押す側に立っています。そしてこれはかなり私の中で重大な要素なのですが、プロデューサーである以上、担当アイドルに対するいわゆる夢思考は一切持ちません。私はSideMにおいて好感度が「親愛度」ではなく「信頼度」であるという部分に「アイドル」と「プロデューサー」の間に築かれる性別を超えた関係性を見いだしています。彼らが「プロデューサーである私」を信頼してくれている以上、こちらも純粋な信頼で返したいのです。プロデューサーはアイドルを預かる身。誰よりアイドルを大切にしなければならない立場の者が手を出すことは、例え双方同意の上だとしてもあってはならないと思っています。彼らが現職アイドルである以上は。元々夢思考が強いタイプでもないのですが、ほんの少しでもその要素が入ってくるのであれば、どれだけ好きでも絶対に担当は名乗らずファンでいようと思っています(重い)。

ちなみにこれは私の場合に限った話ですので、担当アイドルに恋をしていらっしゃるPさんを否定しようとかそういう訳ではありません。Pさんの数だけプロデューサーの在り方は存在して良いと思います。それを受け止めるだけの余白が、SideMのPには設けられているのだと思います。それも大好きなところ。

私は「アイドルの最初のファンはプロデューサー」という考えが大好きなので、「プロデューサーである私」は、担当アイドルのファンでもあります。但し、「Pである」ことが大前提なので、上記の定義ほど幅は広くありません。あくまで純粋な応援の感情です。

「好きだ」と言うことは簡単に出来ます。感情の表明ですから。でも、「彼をプロデュースする」と言うには相応の覚悟が必要です。プロデューサーになるということは、一人の人間の、アイドルとしての人生を一緒に背負うということ。客席で舞台の上から差し伸べられる手を待つのではなく、彼らが客席に手を差し伸べられるようになるまでを、差し伸べたその先を、己の手を差し伸べ、肩を並べ、不確定なその未来を共に切り拓く覚悟を持ちたいのです。

 

とまあこのように、大変面倒な設定?ハードル?を自分に対して義務づけている訳です。本当に面倒くさいぞこの女。

しかもこれだけ書いておいてこれは前提条件に過ぎないのだから自分で自分にびっくりです。

 

ここから本題です。なぜ牙崎漣が担当になったのか。

タイトル通り、きっかけは4thライブです。元々銀髪長髪が好みなこともあり、漣は最初からかなり上位で好きなキャラクターだったところに飛び込んできたのがWTスペイン。私がPになって初めてのステ硲さん出演イベントで、なんとか硲さんをガシャから呼び出し、その過程で完凸した志狼くんを連れて、初めての本気参加のイベントで何も分からぬままがむしゃらに走り、なんとか1000位少し落ちる程度のところにランクインし、三人揃って衣装をひっさげ帰国出来たのでした。

その後も、モバでの担当との関わりや3rd仙台ソロなど少しずつ存在が大きくなってきていたところで先週の4thライブ一日目。

思い入れのあるWTスペイン。来るの早すぎるわ薔薇くわえてるわムレータついてるわでもう大パニックで、赤にしたペンラを降ることすら出来ず握りしめたまま硬直していたのですが(後々友人に固まってたねと言われました)、手の動きが止まるほど食い入るようにライブビューイングの画面を見つめ、動きに合わせてひらめく彼の束ねた髪に目を奪われた瞬間、ふと何か胸の中でぷつんと切れるような感覚を覚えたのです。

「並び立ちたい」「背中を押したい」

そんな感情が頭をもたげ、鼓動が早まるのを感じました。

そのときはいっぱいいっぱいで、それ以上のことを考える余裕はありませんでした。

しかし、二日間のライブが終わってもあの時の感覚は鮮明に思い出せ、

「手の届かない場所であの鮮烈な光を見るのでは物足りない。あの光をもっと強く輝かせたい」と思いはどんどん大きくなっていきました。

もうここまで来たら担当増えましたって言ってもいいんじゃないのって感じですが、そこは前述の通り面倒くさい女なので、それからずっと「私に彼の背中を押す資格は、覚悟はあるのか」と考え続けていました。

 

そして、結論が出ないままだったところに飛び込んできたのがステのスチームパンクイベだったのです。

狙ったかのようなタイミングで発表されたイベント上位。そういえば、初めて走ったのも漣が上位だった。

自分で言うのもなんですが、私はタイミングに愛されてるんじゃないかと思うのです。いまやすっかり硲さん担当の私ですが、SideMを知ったばかりの頃、先輩Pの友人に誘われて行ったのが3rd福岡のライビュだったり、何かと「タイミング良すぎない?」と思うことが多い私に、これまた良すぎるタイミングでやってきた漣の上位。

予告バナーに映る漣を見た瞬間、覚悟を決めろと言われたような気がしました。

そっちがそう来るなら全力で迎え撃ってやる。

そう思って走っていた最中にモバの一コマがS.E.M&虎牙道な上テストの件が進展しているというこれまた狙ったかのようなタイミングに背中を押されているように感じつつ、なんとかイベント走りきりました。

力及ばず500位内には入れませんでしたが、過去最高にポイントを積み、漸く覚悟を決めました。

 

今日から私の担当は、二人になります。

常に高みを目指しひた走るあなたたちの隣にあって背中を押せる存在でいられるよう、一等星の輝きを一番側で見届けるプロデューサーになれるよう、一緒に走って行く覚悟を決めました。これからもっと輝いていくあなたたちをプロデュースさせて下さい。

ここに居ていいんだ

去る9月10日、MUSICALしゃばけ弐~空のビードロ・畳紙~を観劇して参りました。

以下感想と覚書をつらつらと。(妖怪フジワラスキーによる偏っためっちゃ長いまとまらない感想です)

 

そもそも私は原作小説の10年来の読者でありファンでして。

小学生の頃から読んでいて、妖好きの私を作った大きな原因だと言い切れるくらい大好きな小説、それがしゃばけです。

そしてそんな大好きなしゃばけの中でもとりわけ好きなキャラクター……それが屏風のぞきでした。(ドラマ化したとき、雨上がり決死隊の宮迫さんが演じられたこともありましたね……めちゃくちゃ好きでした)

 

そんな大好きなキャラクターを、これまた細々ではありながらも応援させていただいている大好きな役者さんである藤原祐規さんが演じて下さる。最高すぎて、第一弾キャスト発表時に狂喜乱舞したことを覚えています。

今回ミュージカルになったお話……畳紙は、屏風のぞきが活躍するこれまた大好きなお話です。

塗り重ねた白粉のぶんだけ心も厚く覆われかたくなになってしまった紅白粉屋の娘・お雛の心を解こうと、意地っ張りでへそ曲がり、だけど本当はとっても優しくて(人じゃないけど)人情味あふれる屏風のぞきが健闘する物語。

 

ミュージカルしゃばけになんの心配もいらないことは前作で証明済み。

(と言っても前作でもミュージカルってどうすんだろなと軽く思った程度でほとんど心配なんてしてなかったですけどね。何たって脚本は極上文学でおなじみの神楽澤さん、演出・音楽は最遊記歌劇伝でおなじみの浅井さやかさん、製作安心安定のクリエさんでとどめは愛溢れるプロデューサー吉井さんですよ。最高の面々じゃないですか)

さて私の大好きな畳紙はどう料理されるんだろう?

今回は女性キャストが登場するけれど、ミュージカル経験豊富な浅井さんが連れて来られるキャストさんが素晴らしくないわけがない。

んでもって私事なんですが8月30日が誕生日だったんですよ。

ちょっと過ぎてますが自分への誕生日プレゼントのつもりで楽日マチソワ両方プレミアムシートで取って、もうそれはそれは楽しみにしていたわけで。

敢えて不安を挙げるならば、仁吉と若旦那の不在をどうするのかくらいのもの。

 

して、観劇してどうだったのか。

結論から言うと、今ニコ生タイムシフト観てます。夜行バスで帰ってきたその足でコンビニ行ってウェブマネー買って。追いしゃばけ弐してます。

ロスに耐えきれなかった。

それくらい最高で最高で最高で、なんでこの舞台二時間で終わっちゃうの?って思った。動画みたいに、シークバーを最初に戻して何度でも観られたら良いのにと。

いつまでも観ていたかった。

舞台を観て、こんなに心地の良い涙を流したのは初めてでした。

 

まずもう開演五分くらいで泣きました。

目の前で消えゆく儚い命に必死に呼びかける屏風のぞき。

いやあれずるいやろ。あの演出ずるいやろ。しゃばけ知ってれば知ってるほど辛くなるやつやん。

仁吉と佐助は誰より一太郎に寄り添っていて過保護だけれど、産まれたときから知っているわけじゃないんですよね。

はじめに産まれた一太郎が亡くなり、てんやわんやの挙句反魂香で再び命を得る、その顛末を、昔から長崎屋にいた屏風のぞきはきっと見ていたわけで。

そうして、失う辛さを味わっている。人間はなんて儚く脆い。

幼き頃の一太郎と屏風のぞきの出会いの回想シーンとも繋がりますね。

あのシーンの、小さな一太郎の手がそっと屏風のぞきの手を取り、お饅頭を一緒に食べようと誘うシーンでまた号泣ですよ。冒頭シーン思い出して余計泣ける。

反魂香によって命を取り戻した一太郎に、屏風のぞきは積極的に関わりには行かなかった。一度命の灯が消えるところを目撃している挙句、蘇っても体が弱く寝付いてばかりの一太郎。下手に関わってまた失う辛さを味わうのは嫌だったんじゃないかなぁ……。

でも心配で、結局関わっちゃってるあたり……。

「饅頭は熱が下がってからだ」って台詞の、ぶっきらぼうな優しさよ。一太郎を守るためにやってきたとは言え、表向きは小僧として働く仁吉と佐助はずっと側にいることはできない。寂しい一太郎の隙間を埋めたのは屏風のぞきだったんですよね。

「お雛さんは寂しいだけだろうから。」

この台詞、そのことを自覚している一太郎だから言えるものだったんだろうな。屏風のぞきなら大丈夫だ、自分の寂しさを無くしてくれたのは屏風のぞきなんだからと。屏風のぞきへの信頼の詰まった台詞だったんだなぁ。

 

お雛さんの歌声、震えました。心を揺さぶる歌声ってこういう声のことなんじゃないかしら。美しく繊細で、歌が演技してる。すごい。「助けて欲しいの」の女性陣圧倒的ですね……。重唱って言うんでしょうか。

歌うまい人じゃないと出来ない芸当、さすが浅井三姉妹

他の場面でも、ソプラノ入るだけでこんなに華やかになるものかとびっくりしました。女性キャストとっっっってもよかったです。

お雛さんと屏風のぞきののやり取りもまた可愛いこと……。特に「わからず屋な二人」。

最後の「わからず屋!わからず屋!」を言い合いながらハモるとこ好きすぎて誰か一緒にやって欲しい。楽しそう。

 

紆余曲折あって、お雛さんの悩みは解決。実は紙の喩えは原作にはなくて、もう夢に出てきてくれないのと問うお雛さんに、屏風のぞきはこれからは正三郎さんに相談しなよと最後のアドバイスをして去っていくのですが、原作にない要素をさらりと混ぜ込む脚本家さんの手腕って本当にすごいなと思います。「紙のように」の優しい表情と声に泣かされます。

 閑話休題な妖トリオの日替わり(?)シーンを挟み、話は空のビードロへ。

平野さんて、不安定な演技がほんと上手いですよね……。

なんというか、平野さんは自分の周りの空気すら操って演技してるんじゃないかと思います。帰る場所のない松之助を取り巻く寂しい空気が見えました……。

生の平野さんを観るのは二年前のボーイバンドぶりだったのですが、歌が格段にパワーアップしててびっくりです。

「奉公人ブギ」良いですね……前回の「我ら妖」的な可愛さと、三人のハーモニーの心地よさ!浅井さんの音楽はハモリが絶妙に気持ちよくて好きです……。

今回のミュージカルでは、畳紙では「私の心」、空のビードロでは「遠い空」と「いつか心浮き立つような」 が、基本的なメロディーラインは同じながらも歌詞やメロディ、歌い方を変えることで印象的な使われ方をしているなと思いました。一つの曲を、キャラクターの心情に合わせて変化させていくことで、客側としても心情の変化が分かりやすいですし、軸が定まっているのでまとまった印象を受けました。音楽ってすごい。

あと松之助の歌う「孤独の始末」に、第一弾で一太郎が歌っていた「会いたい人」のメロディが入ってるのが心憎い演出だなあと……!!

井戸に鼠捕り薬を入れようとするシーンは毎回ぞわぞわ鳥肌が立ちます。田宮さんのコーラスすごい……。

火事になる前に辞めていたとはいえ、東屋が焼けてしまったことで完全に天涯孤独の身となった松之助。そんな彼を救ってくれるのは、透き通った青のビードロ

ゆく当ても、食べ物もなく、どうすることもできない松之助は、母親が交わした約束を破ることになると分かっていながらも、ビードロに導かれるように長崎屋へと向かいます。

そんな松之助を暖かく迎えてくれたのは、この世にたった一人血を分けた兄弟であり、松之助を幾度も救ったビードロの持ち主であった一太郎でした。

自分には居場所などないと苦しんでいた松之助は、離れていても、会ったことがなくても、ずっと自分の身を案じてくれていた一太郎のことを知り、ようやく居場所を手に入れます。

泣きじゃくって何も言えない松之助の心情を語る守狐と屏風のぞきの声が良くて……!!明るく、はっきりと高めの声の守狐と、低めで柔らかい屏風のぞきの声の交わりが心地よく暖かくて、更に松之助の涙もあって涙を禁じ得ないシーンでした。

前回の植ちゃん一太郎もすごかったですが今回の平野松之助も泣きの演技のすごいこと、というか二人とも本当に涙流してて……キャスティングの妙ですね。

今回の一太郎は声のみの出演ということでどうなるんだろうと思ってましたが、声のみでも一太郎の存在感はちゃんとあって、まさかの歌、しかも松之助とデュエット……板の上に居なくても、植ちゃんはちゃんと一太郎でした。すごい役者さんだなぁ……。

 

最後の「今日もいい天気」は明るいのに泣かせる曲ですね……!!

ここにいてもいいんだよ、君の居場所はここにあるんだよ、大丈夫。

きっと誰もが心の奥底で欲している言葉。

晴れやかな表情で、しっかり前を向いて歌い上げる松之助とお雛さん。

今度は私も誰かを幸せにしたいと歌うお雛さんを見守る屏風のぞきの表情があんまり優しくて暖かくて、余計にまた泣けること……。

 

私、普段からアニメやら舞台やら観てわりとよく泣くんですよね。

でも大抵は「このキャラの気持ちを思うと……」とか、感情移入して勝手にそのキャラの気持ちを考えてぶわっと来るパターン。泣きそう、と思ってから涙が出る。

ただこのしゃばけ弐では、泣きそうとかそんなことを思う前に後から後から涙が溢れて止められなかった。なんで泣いてるのか自分でもわからなくて、かろうじてわかるのはキャラに感情移入して泣いてるんじゃないなこれ、ってことくらいで。

今ゆっくり考えてみると、あの涙は、心にべったり張り付いた悩みとかしんどいことを洗い流す涙。さっぱりするための涙だったのだろうなと思います。

居場所がないと、自分なんて駄目なんだと思う二人が、自分の居場所を、本当の自分を見つける物語。それが空のビードロと畳紙に共通するもので、二人が抱えていた行き場のない不安は、時代は違えど私たち現代社会に生きる者も抱える問題で。

この舞台は、知らず知らずのうちに自分と重ね合わさるものだったんじゃないか。そう思いました。

 

このミュージカルでしかしゃばけを知らない方にとって、もしかしたらこの物語はすごくきれいごとに見えるかもしれません。

けれど、ぜひシリーズを通して読んでいただきたいんです。

しゃばけは、よくあるほのぼの日常系のお話ではありません。

日常の中で度々起こる事件を解決するだけのお話じゃありません。

しゃばけシリーズには、きちんと「変化」が描かれているんです。

シリーズを通して、一太郎はたくさんの問題に直面します。

たくさんたくさん苦悩します。自分のこと、親友のこと、長崎屋のこと。

いつまでも変わらず、大好きな仲間に囲まれて平穏な日常を送りたいと思いながらも、

現実はそうはいきません。

もしほんの少しの選択を誤ってしまったがゆえに状況がいっぺんに変わってしまったら?平穏な日常が突然形を変えてしまったら?(屏風のぞきが好きだとめちゃくちゃ辛いお話なのですが、ぜひ「ゆんでめて」を読んで欲しい……)

この世に生を受けた以上絶対に直面する変化、節目に、もがき苦しみながら、成長してゆくのです。

しゃばけはそんな「変化」を描いた物語だと、私は思っています。

 

今回も、ミュージカルしゃばけは、観た後に晴れやかでほっこりした気持ちになれる、素敵な舞台でした。

第三弾は猫又小丸のお話ということで……猫又のおしろ、寛朝御坊あたりのキャスティングが気になります。とうとう大阪公演があるということで、何公演あるのかわかりませんが大阪なら全通したいな……などとすでにわくわくしています。 

 

 舞台は終わってしまいましたが、ニコ生タイムシフトはチケット購入が10月末まで、視聴は11月末まで出来ます。

DVDは現在予約受付中、発売は3月21日予定です。第一弾のDVD・CDはクリエタウンにて絶賛発売中です。

自分には居場所がないと感じている人、最近なんだかしんどいなぁと思っている人……どんな人でも、あったかな長崎屋は迎え入れてくれます。ほんの少しでも気になったら、観て下さい。

観終わる頃には、まっさらな紙のように、すっきりすることでしょう。

重たく垂れこめた雲が晴れ、綺麗な空が見えることでしょう。

ビードロのような、青い空が。

 

 

 

……ところで、藤原さんは結局何スキーだったんでしょう。

やっぱり屏風のぞきスキーかなあ。岡村さやかさんが正三郎さんスキーで……とおっしゃったときの不貞腐れたお顔がとってもかわいかったなぁなどと思い出しつつ、長くなりすぎた感想ブログはここでおしまいです。次のお仕事情報早く出ないかなぁ。

今更ながらMuddy Waterを考察したい

普段からTwitterで文字数の限り呟きまくっている私ですが、とうとうはてなブログを開設してしまいました。ブログなんていつぶりだろう。

 

簡単に自己紹介します。普段はしがない舞台おたくです。推し藤原祐規さんという若手に交じって2.5次元舞台出てたりする36歳の俳優さんです。

ローラン(SoundHorizonが好きな人の呼称)でもあります。

そしてついひと月ほど前に、ニコ動出身ボーイズアイドル(気取り)グループMesemoa.さんの存在を知り、あれよあれよという間に転がり落ちました。

そんな大阪が近い地方在住の大学生です。

 

初記事がMesemoa.になろうとは思いませんでした……。

彼らの存在を知ってからまだひと月、入りはShadowKissのド新規茶の間です。野崎さんと気まプリさんが気になってます。Secretはポチりました。そんなにわかが書いてます。

もしこの記事を読まれた先輩イルミィの皆様がいらっしゃったら諸々ご教授願いたいです、きっと間違いやら知らないことやら沢山あるので……。

 

 さてこのブログを開設したきっかけは、記事タイトルにもあるようにMesemoa.さんの1stシングル"Muddy Water"を考察したい!と思ったことです。あんなストーリー性のあるPV、歌詞、既存曲とのつながりetc……ローランである私がハマらないわけがなかった。(と思ってちまちま書いてたらいつの間にか一か月経ってました。行動が遅い。)

・手がかりが少ないので考察というよりほぼ想像(妄想)の域であること

・何番煎じだよと感じられるような部分も多々あるであろうこと

・男性同士の恋愛としての解釈になるということ

以上のことをご了承の上お付き合いいただけると嬉しいです。

 

それでは考察とは名ばかりの妄想タイムスタートですAre you ready?

 

まず前提として、この物語は黄を巡る愛憎劇で、中心人物は黄、赤、薄桃とします。

「三人で笑えてたの」という歌詞から、この三人は本当は友人関係にあったのでしょう。(他メンバーに関しては後ほど)

曲のつながりについて。

この曲と繋がりがあるのは"Shadow Kiss"(以下SK表記)だと考えます。

理由は歌詞の重なり。SKは二番冒頭「「出逢うのがちょっと遅かっただけ」と 呟き寝顔にため息をついた 昼はあの人に譲るから どうか夜だけは自由にさせて」という部分、またラスサビの「それでも太陽は昇った」という部分から、後ろ暗い関係、「夜」のみの関係であると分かります。

SKはMVに基づけば黄と薄桃の許されざる恋を描いたものです。

一方MuddyWater(以下MW表記)、こちらの二番サビ後Bメロの薄桃ソロパート「君をもう一度抱けるなら 二度と陽が昇らなくていい」という部分。陽が昇らない=夜。歌割は薄桃。

この部分、前述のSK引用部と重なるのではないでしょうか。黄を愛する薄桃の、「昼の相手の元へなんか帰らないで、ずっと自分の側にいて」という願望が表れている部分なのではないかと感じます。

(ただちょっと引っかかるのはSK引用部二番冒頭の歌割が黄なんですよね……。MWと繋がってるなら挟まれてるのは黄のはずで、ならその部分の歌割は薄桃が歌うのが妥当な気も……)

 ここで浮上するのが「薄桃が夜の相手なら昼の相手は?」という疑問。

これが明かされたのがMWのPV&歌割で、そこから導き出される昼の相手は赤となります。(これってラブチアとの繋がりもあるのだろうかと思ったり。赤は歌割で「君のいないこの世界で誰を慕うの」って言ってるっぽいしラブチアの赤っぽいかなぁなど……)

 

次に衣装について。

気になった部分は赤い布、リストバンド、濃桃のみ着用のチョーカーの三点です。

 まず赤い布は単純に血、傷の表現かなと思ってます。最終的に黄と赤のみ三枚赤い布があることから三枚=死の表現と捉えていいかなと。

次にリストバンドとチョーカーについてまとめて考えていきます。

完全目視なのでもしかしたら間違ってるかもしれないのですが、MVとダンスショットを確認した限りではおそらく

右:水、緑、茶、黄

左:桃、濃桃

無:翡翠、紫、赤

なんですね。紫さんは長袖インナー着用なので無しなのはわかるんですが、にしてもこの微妙に偏ってるのはなぜなんだろうと。やろうと思えば三人ずつに分けることもできたと思いますし。そこでリストバンドによって何かしらの共通点があるのでは?と考えてみたのですが……

[無し組]

「汚れた手じゃ何も掴めない」で自分の手を見つめる翡翠、「愛さずにいられたなら」で緑の肩を離れる紫の手

→赤の黄に対する後悔の念

[左組]

濃桃のチョーカー、MVシーンでの表情

→薄桃が黄の死に苦悩し赤への憎悪を募らせている、チョーカーは直接手を下したことを表す?

[右組]

何かを見て駆けだす水(濡れていない?)、空を見上げる・泣く茶、座り込み項垂れる緑

→黄薄桃赤の友人たち。茶と緑は黄を失ったことを嘆き、水は争う赤と薄桃を止めるために走る(二人が争う野原のカットにコンクリの建物が見えるため、その建物の中にいると思われる水には二人が争っている様子が見えていた)

 

 と、もうほぼこじつけです。笑

右組が友人なら無し組も友人で成り立つとも考えられますし……ここはもう完全にあて推量でしかないですね。難しいです。

 

ここからMV内容に焦点を当ててみます。

MVで特に気になったことは

・泥を洗い流してるのは誰か

・真っ白な部屋で向かい合う二人、薄桃泣きながら手を差し伸べるのはなぜか 

・最後に立ってるのはあおいと白服のみ

と大きくこの三点でした。

まず三つ目の最後に立っている二人ですが、これは先に立っている黄の横に後から赤が立っている様子からも、死んだ二人だと思います。先に死んだ黄に「早く傍に行かせて」と願った赤が寄り添う。薄桃には残酷な結末だなぁ……。

次に二つ目の向かい合う二人について。

 はじめにも書いたように、SKと繋がっていると考えているのでここで向かい合う黄と薄桃は本来であれば夜のみの関係です。しかしこの白い空間は光に満ちてい(るように見え)ます。実際に光なのかは判りませんが、とにかく「明るい空間」であることは言えると思います。そんな空間にいる「夜の関係」であるはずの黄と薄桃。これは二人の関係が明るみに出て良いものになったということではないでしょうか。

後ろめたい関係を続けていたけれど、晴れて一緒になれた。だからこそ、黄を取り合っていた夜の人間である薄桃は、その喜びから涙を零しながら黄へ手を差し伸べている。というシーンのように見えます。(しかしその手を黄がとることは無く……と思うと辛さしかない)

最後に泥を洗い流しているのは誰か?です。

これは正直考えがまとまってません……。私はどちらかと言えば赤かなと思っているのですが、ストーリー的に言えば赤か薄桃のどちらかになると思うのでとりあえず二説出してみます。

・赤説

→浴室のシーンの直後の歌詞と歌割が赤の「罪を洗い流せるなら どんな罰でも受け入れよう」であることから。薄桃との関係を選んだ黄を攻め、故意か事故か黄を殺めてしまった赤が必死に泥(=罪のメタファー?)を洗い流そうとしている。(雨の中川の側で言い争っていて、ヒートアップして思わず突き飛ばしてしまい、黄はそのままバランスを崩して濁流に飲み込まれてしまう。我に返った赤は黄を助けようと手を伸ばすものの届かず……それで泥だらけになった的な……これはただの妄想です……笑)

・薄桃説

→赤を殺した後。黄を失った悲しみと怒りに任せて赤を殺してしまったものの、息絶えた赤を見て恐ろしさと罪の意識に苛まれ泥を洗い流そうとしている。(この泥は赤と争った時についたもの。ですがこの説はMVの時系列が変わってしまうのでかなりこじつけですね……)

 こちょこっと話がそれるのですが、濃桃の顔を洗うシーンと誰かが泥を洗い流しているシーンに共通しているのは「どちらも自然の水(雨)ではなく人間が故意に操る水」だなとふと思いました。目に見える泥はそんな水でも洗い流せるけれど、罪(の意識)は流せない……ということなんでしょうか。さすがに深読みのし過ぎですかね(笑)

 

なんかもうあまりにもまとまりがないのですが!ぺーぺーのイルミィ見習いの妄想紛いが、もっと考察上手な方のより深い考察の糧になれたらいいなぁなぞと大それたことを考えつつこの辺で終わります!

ここまで読んで下さったイルミィ様、お付き合いいただきありがとうございました。

もうちょっとまとまったら物語っぽくしてブログに上げたい(希望的観測)

 

さて明日はMWリリイベ大阪ですね!初現場ですドキドキ

ところで全握喋る時間なんてほぼないとは思いますが何喋ればいいんですかね……。うちの俳優の方の推しさんは接触がほとんどないのでこういうの慣れてなくて何喋ればいいのかわかりません( ;´Д`)